近年まつ毛エクテンションの健康被害が増加していることを受け、福岡市の中央区保健福祉センター（中央保健所）は、全国の保健所では初となる被害防止を啓発するリーフレットを作成しました。

完成に合わせ、2月8日には中央保健所職員による美容所への衛生指導状況も報道向けに公開されました。また同日夕方は福岡市天神の新天町周辺でリーフレットの街頭配布を行い、福岡美容専門学校の学生もボランティアで参加、小雪が舞う寒い一日でしたが、道行く人に笑顔で呼びかけを行っていました。これらの模様はテレビ・新聞各社で大きく報道されました。

今回作成されたリーフレットは利用者向けと事業所向けの二種類でいずれもＡ５版４ページ。やわらかい雰囲気のイラストを交えています。

• 利用者向け「まつ毛エクステをする前に知っておきたいこと」

健康被害についてだけでなく、美容所登録されたサロンで美容師が施術しなければならないこと、さらに、まつ毛エクステ以外に美容師免許が必要な施術についても触れられています。

• 事業所向け「あなたのサロンは？」

まつ毛エクステ以外にも、出張美容の原則禁止、写真スタジオ、着物レンタル店での違反行為についても触れられており、しっかりとした内容になっています。

まつ毛エクステの違法営業店の取り締まりに関して、美容組合は以前より行政に対し継続的な働きかけを行ってきました。平成22年1月20日、井手口理事長らが福岡市役所を訪れ、違法営業店の取り締まり強化を当時の吉田宏福岡市長に要請。同3月24日には、福岡市議会の質疑で取り上げられ、保健福祉局長より指導監督を徹底するとの答弁を得ていました。

今回のリーフレット制作にあたっても美容組合は相談を受け、全日本美容講師会常任創作委員で東京在住の枝折繁先生（SHIGEアカデミー代表）をご紹介し、リーフレットの監修をしていただきました。

まつ毛エクステ店の違法営業については、一般消費者にもようやく認知度が高まってきました。福岡市中央区以外にも広がってくよう、今後も行政と協力しながら美容組合は活動して行きます。